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金子ファームの健育牛の特徴とは?定義や歴史を理解しよう

健育牛の特徴

健育牛はホルスタイン種のオス牛です。

比較的脂肪が少ない赤身肉なのであっさりと食べられます。

この脂肪が少ないのがポイント。

現在の食肉の格付けはサシがいかに多く、きれいに入っているかということが重要視されています。

つまり味とは関係なく赤身だというだけで格付けは下がり、市場価格も下がるのです。

生産者にすると長い時間、手間をかけて育てた牛の評価が低いというのは、やり切れない思いだと思います。

しかし消費者からするとよい肉が安価で手に入れられるということでもあるのです。

くわえてホルスタイン種は体が大きく、肉が多く採れるので、このことがさらに販売価格が抑えられる要因となっています。

サシがきれいに入った黒毛和牛は確かに芸術品です。

しかし毎日食べるとなると脂がキツイ。

その点健育牛は脂控えめ、求めやすい価格。

普段使いのテーブルビーフといえます。

健育牛の産地は何県?

健育牛が育てられているのは青森県上北郡七戸町(しちのへまち)です。

青森市から車で約50分、八甲田山の麓にあります。

人口15,887人(2019年10月末現在)。

年間平均最高気温25℃、最低気温-4℃。

大正天皇が命名したという特産の長芋と清酒を使った駒饅頭が人気のお土産品です。

健育牛の定義

健育牛は有限会社金子ファーム(以下、金子ファーム)、単一農家によるブランド牛です。

金子ファームの理念や飼育方針に賛同した農家が、統一の管理マニュアルをもとに愛情と手間をかけて育てた牛を健育牛と呼べます。

健育牛の読み方

けんいくぎゅうと読みます。

「健康ですくすく育つことが安全・安心につながる」をコンセプトに名前がつけられました。

生産者の牛と消費者への想いが込められたネーミングです。

健育牛の歴史やルーツ

1971年、10頭の牛から金子ファームはスタートしました。

第一次オイルショック、BSE問題(※)牛肉輸入自由化など幾多のピンチを乗り越えて規模を拡大。

2008年には全国枝肉共進会ホルスタイン種去勢の部で農林水産大臣賞を受賞するまでになりました。

「消費者が抱く畜産のイメージは依然として臭くて汚いというもの。これを変えたいというのが一番。それから地域の人にいかに楽しんでもらうか。ここにきて楽しんでくれたお客さんがスーパーでうちの肉を見て『あ、金子ファームの肉だ』と思ってくれれば御の字」

金子ファームは肉牛の飼育にとどまらず、乳用牛の飼育、生乳生産、牛の排泄物からの堆肥を製造販売、ふれあい農場、菜の花やヒマワリの景観作物の栽培、ジェラードショップ、レストランの経営と多角経営をしています。

これによって畜産への地域の理解を深めるとともに、雇用創出、賑わい創出に貢献しているのです。

さらに小学校の見学の受け入れ、大学の研修受け入れも積極的におこない、後継者育成にも精力的に働いています。

(※)BSE問題:2000年代初め、BSEと呼ばれる牛の感染症が発生。イギリスをはじめアメリカ、日本でも感染牛が見つかる。これを機に消費者が牛肉を買うことや食べることに抵抗感を示すようになった。

ホルスタイン種とはあなたが「牛」といわれて一番に思い浮かべるであろう白と黒の模様をもつ、あの牛です。

雌牛は乳牛として飼育されますが雄牛は肉牛にもなるのです。(繁殖用に飼育されるものもあります)

飼育されているホルスタイン種の約半数が雄牛で肉牛として育てられ、いわゆる「国産牛」として流通しています。

ところで、和牛と国産牛の違いを知っていますか?

国産牛とは日本で飼育された期間が最も長く、日本国内で食肉用に加工された牛肉と全国食肉公正取引協議会連合会が定める食肉の表示に関する公正競争規約に明記されています。

和牛は同じく、食肉の表示に関する公正競争規約で黒毛和種、褐毛(あかげ)和種、日本短角種、無角和種、また、これらの交雑種のみを和牛と名乗れるとしています。

さらに農林水産省の定める和牛等特色のある食肉の表示ガイドラインでは上述の条件にくわえ国内で出生し飼養されたことがそれぞれ証明、確認できることとしています。

このことから和牛は国産牛の一種だともいえます。

健育牛の食べ方

金子ファーム直営レストランNARABIでは健育牛を使った料理を農家直営ならではのお値打ち価格で楽しめます。

定番のステーキビーフカレービーフシチューにくわえ、コンビーフサンドメンチカツバーガーも人気です。

健育牛の育て方はどうなっている?

「安心できるからおいしい。そういっていただける牛を育てることが私たちの仕事です。」

金子ファームでは子牛の出産、育成に関わる繁殖部門と、牛の体を大きく育てる肥育部門とを分けることで、肥育に専念しています。

こうすることで常にそろいの良い牛を安定的に調達することができ、取引先への安定供給を実現しているのです。

金子ファームの牛作りは北海道の提携農場から6~7ヶ月齢の子牛を迎え入れることで始まります。

この提携農家は金子ファームの方針や飼育法に共感をしてくれている農家ばかり。

子牛受け入れ後の様子をこまめにフィードバックすることで安全性の担保おいしさの向上、そして何よりも信頼関係の構築を続けているのです。

子牛を迎える近隣7か所の預託農場と一緒に飼育を行います。

飼育管理技術をマニュアル化し共有することで肉質を均一化し、きめ細やかに聞き取りや指導をすることで信頼関係をさらに強固なものにするのです。

さらにこの預託システムは地域農家の経営安定にも貢献。

牛たちへのストレスをできる限り排除し、手間と愛情をかけ育てた健育牛は19ヶ月齢、800kg程度になると出荷されます。

「エサを与える前後に見回ってフンの状態や食欲を観察するなど健康チェックは欠かさない」

安全・安心を第一に掲げる金子ファームでは抗生物質、ホルモン剤、遺伝子組み換え作物は一切使いません。

健育牛に与えるのは自家産の牧草、飼料用トウモロコシのデントコーン、それに県内産の稲わらを中心に、独自のブレンドを指定した配合飼料です。

この配合飼料を成長段階によって配合を調整。

まさにオーダーメイドの飼育法です。

健育牛が推進する循環型畜産の取り組みとは?

牛から出る排泄物を土に戻し、取れた作物を牛に与える。牛→土→作物→牛を目指すサイクル循環型畜産と呼びます。

具体的には健育牛の排泄物を堆肥リサイクル施設で堆肥化。

飼料用トウモロコシのデントコーンの畑や景観用の菜の花畑に利用します。

菜の花畑では花が咲くと蜜蜂によってハチミツを採取。

花の鑑賞後は菜種を収穫し、菜種油を搾油します。

この搾油方法に秘密があるのです。

多くの油は石油溶剤を使った抽出法で搾油するのですが、金子ファームでは圧力をかけて油を搾りだす圧搾法で搾油。

こうすることでとれる油は少なくなりますが、絞りかすは安全かつ、栄養価が高い状態なります。

この絞りかすはまた牛のエサとして利用します。

集められたハチミツや菜種油は商品化され販売。

さらに青森県の特産品であるニンニクと合わせたニンニクオイルは人気商品です。

健育牛のおすすめの部位はどこ?

健育牛は余すことなく、丸ごとおいしく食べることができる肉牛です。

脂肪が少なく、キメが粗いがうま味エキスが豊富なネックはカレーやシチューで。

キメが粗くかたいソトモモも薄切りにすると炒めものに抜群に合います。

タンパク質が多いカタはうま味とコラーゲンが多く含まれているため煮込むとトロリと濃厚なおいしさが味わえます。

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