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えりも短角牛の特徴とは?定義や歴史を理解しよう

えりも短角牛の特徴

えりも短角牛の1番の特徴はしっかりとした赤身

旨みが濃く、ギュッと味が詰まった牛肉です。

脂身はサラッとしつこくない淡白な味わい

脂が少ない分しっかりとした噛みごたえがあり、牛肉好きも納得の食べごたえ。

噛めば噛むほど旨みが出てくる、滋味あふれる牛肉です。

さらに、いわゆる和牛と呼ばれる黒毛和種に比べて栄養的価値が高いのも特徴。

グルタミン酸やイノシン酸のアミノ酸が多いのですが、これは旨みが強い証拠

また脂質が少なくタンパク質が多いので、健康志向の強い人にもうれしい牛肉です。

えりも短角牛の産地は何県?

えりも短角牛が育てられているのは、北海道幌泉郡(ほろいずみぐん)えりも町です。

札幌から車で約4時間、北海道の背骨ともいわれる日高山脈の最南端にあります。

人口4,569人(2020年4月現在)。

年間平均最高気温22℃、最低気温-11℃。

ゼニガタアザラシの生息地としても知られ、アザラシウォッチングも体験できます。

えりも短角牛の定義

えりも短角牛は高橋牧場、単一農家のブランド牛 です。

つまり高橋牧場で生まれ育った日本短角種がえりも短角牛といえます。

えりも短角牛の読み方

えりもたんかくぎゅうと読みます。

えりもとは北海道の原住民族アイヌの言葉でエンルム「岬」に由来します。

短角牛は日本短角種の俗称。

えりも短角牛は生まれ育った土地とルーツを名前に冠しているのです。

えりも短角牛の歴史やルーツ

えりも町に初めて短角和種がやって来たのは1895年。

漁業中心のえりも町の不漁対策で始められた畜産です。

森林伐採などで一時土地が荒れ、漁業も思うようにいかない時代もありました。

しかし日本短角種を飼い、子牛を出荷することでえりもの人たちは出稼ぎに行かずにすんだのです。

日本短角種は人々の厳しい生活を支えてくれました。

その後、牛肉輸入の自由化、国内での霜降り肉の人気の高まりから、えりも町で短角和種を飼育する農家が激減します。

そのなかでも高橋牧場では苦労した先代の思い、短角和種への愛着、そして短角和種を通して知り合った農家から勇気をもらい

「えりも短角牛を絶対に絶やさない」

との強い思いで、えりも町で唯一えりも短角牛の飼育を続けています。

高橋牧場では農場だけでなく、焼肉店、レストラン、宿泊施設であるファームインも経営。

一見多角経営のようでもあります。

しかしこれはえりも短角牛を多くの人に知ってもらいファンになってもらうため

えりも短角牛を絶やさないために取り組んでいるのです。

短角牛こと日本短角種南部牛ショートホーン種などの交配で生まれ、1957年に命名されました。

短角牛とはいいますが、角が短いわけではありません。

ルーツの1種ショートホーン種(shorthorn=短い角)の名前を汲んでいるのです。

牧草やワラなどの粗飼料でもよく育ち体も大きくなります。

寒さに強く丈夫な体で季節によって体毛の色が変わります。

おっぱいの出がよく子育て上手でもあります。

普段は穏やかな性格ですが子どものこととなると攻撃的になる面も。

これらのことから夏山冬里方式(夏は放牧で野山ですごし、冬は牛舎ですごす)による放牧という飼育方法と相性がよいのです。

一般的な肉牛は人工授精か受精卵移植が多いのに対し、放牧中の自然交配により子牛の生産が行われることが多くあります。

えりも短角牛も自然交配が行われています。

南部牛とは旧南部藩(現在の岩手県中部から北部、青森県東部、秋田県北東部)で古くから田畑を耕したり、鉱石運搬などの人の作業のために使われる使役牛(しえきぎゅう)として飼われていました。

四肢が短く、体が丈夫なことが特徴です。

ショートホーン種はイギリス原産の牛です。

肉付きはよいのですがやや小型。

ミルクがよく出るように早く体が大きくなるようにと品種改良を重ねられてきました。

えりも短角牛の食べ方

高橋牧場直営レストラン守人(まぶりっと)」ではいろいろな料理を用意してみなさんをまっています。

ちなみに守人とは短角和種のふるさと、東北の言葉で放牧中の牛の管理を任された人のことです。

守人では定番のステーキやハンバーグにくわえ、牛タン丼やテールスープをベースに使ったスープカレーも人気です。

中でも1番のオススメは守人オリジナルよくばり牛丼

甘辛ダシで味付けた玉ねぎとタン、サガリ、カルビの3種類の焼肉がごはんの上に乗っています。

牧場直営レストランならではの部位ごとの食べ比べができるのです。

えりも短角牛の育て方はどうなっている?

高橋牧場の高橋さんはこう語ります。

「短角牛がえりもの自然の中で生き物としての牛らしく生きていける畜産と、よりおいしく安全な牛肉作りに励んでいきたい」

放牧時期の5月~12月。

母牛の群れに1頭の種雄牛(※)を混ぜて放し自然交配をおこなうまき牛繁殖をしています。

11月~4月、母牛は放牧地で自力出産。

短角和種の多くはホルスタイン種のような出産時に人間の介助は必要とすることはありません。

母牛はおいしい牧草をたっぷり食べ、子牛は母親の愛情とミルクをたくさんもらって過ごすのです。

8月になると子牛たちの親離れが始まり、若い牛だけの集団で過ごすようになります。

そして12月に入ると冬の放牧地へ引越し。

また雪のなくなる5月ごろまで強い風を避けて過ごすのです。

そして生後27ヶ月ごろ、体重600~700kgになると出荷です。

えりも短角牛が牛舎で過ごすのは仕上げをおこなう出荷前の数ヶ月だけ

一生のほとんどをえりもの風に吹かれ、大地に育まれて育つのです。

高橋牧場の放牧地に生える牧草は毎日海から吹くミネラルを多く含んだ潮風のおかげで、栄養たっぷりに育ちます。

もちろん農薬などは使いません。

えりも短角牛はその広い放牧地でそのミネラル豊富な牧草を自由におなかいっぱい食べて育ちます。

また冬場は牧草が枯れてしまうので、乾草や牧草を乳酸発酵させたサイレージを食べ、出荷直前になると非遺伝子組み換え、農薬不使用の厳選したトウモロコシやフスマを食べます。

起伏に富んだ広い大地で動き回り、のびのびと体を横にすることもできる。

えりも短角牛はストレスフリーで健康に育っています。

種雄牛(※):優れた遺伝子を持つオス牛

えりも短角牛のおすすめの部位はどこ?

高橋牧場直営焼肉店短短(たんたん)」ではさまざまな部位を提供しています。

おなじみのカルビやサーロインはもちろん、肩甲骨の内側にあり柔らかい肉質のミスジ、横隔膜の一部で脂肪の少ないサガリホルモンもあります。

そしてオススメはテールスープ

しっぽの部分をじっくりコトコト煮込んだ1品です。

機会を作ってぜひ、食べてみてくださいね。

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